ICLは魅力的だけど、失敗することやデメリットもあるんじゃないかと考えている方もみえますよね?
実際にICLも手術である以上、リスクが完全にゼロではありません。
今回はそんな方のために、最初に「考えられるICLの失敗リスク」について解説した上で、実際のICL手術を受けて「再手術することになったK.T.さんの体験談」を紹介します。
- ICLの失敗リスクについて知りたい方
- ヤラセなしのICL手術の感想が知りたい方
- ICLで再手術をした方の話が聞きたい方
- ICLのデメリットも知りたい方
こんな要望がある方にはこの記事はお役に立てると思います。
K.T.さんが施術を受けた神戸神奈川アイクリニックは倒産してしまいましたが、そのことも含めてリアルな話が聞けるでしょう。
この記事を読めば、公式サイトに掲載されている情報だけじゃない実際のICL手術がイメージできるでしょう。
是非参考にしてください。
ICLでの失敗リスクとは?
感染症リスク
どんな眼内手術でもそうですが、手術である限り感染症リスクが全くゼロになるわけではありません。
昔レーシックが問題になったときも感染症が発生したことが一番の原因でした(一部のモラルのない医師による杜撰な衛生管理が原因でした)。
どのクリニックでも徹底した衛生管理を行っているので、来院した際に詳しく聞いてみましょう。感染症患者が出たかどうかを調べてみてもよいと思います。
手術中に虹彩が飛び出るリスク
また執刀医の経験不足により、虹彩が出そうになることもありえます。これはICL自体の欠陥ではありませんが、経験豊富な医師に施術してもらうことをお勧めします。
レンズ選定ミスのリスク
普通のコンタクトレンズと違い、気軽に取り換えることができないICLの場合は、個人に合ったレンズを選定する技術が大変重要になります。
過矯正になった場合は頭痛の原因になったり、またレンズのサイズが合わない場合は白内障など合併症の原因となることもありえます。
レンズを入れる後房の形状を正確に測定することは難しく、医師は多くの検査結果から総合的に判断して予測値によりレンズを選定しているのです。
レンズ選定の失敗リスクを防ぐためにも、検査精度が高く実績のあるクリニックを選ぶことが大切です。
【体験談】ICL手術で左目が再手術になった話
K.T.さん 25歳 女性 航空系 2018年12月に神戸神奈川アイクリニック東京院でICLを受ける。乱視あり。両眼で80万円ほど。 |
事前の適応検査~医師からの説明、クリニックの雰囲気
はじめは東京でレーシックを受けたいと思い、神戸神奈川アイクリニックに適応検査を受けに行きました。
院内はとても清潔感もあり、新宿駅からのアクセスも良かったため大変通いやすい医院でした。
きれいな院内で5,6台の機械を回ってしっかりと適応検査をしていただきました。
私の検査結果は、
- 角膜が薄い
- 視力が大変悪い
- レーシックでは最高でも0.7程度までしか上げられない
という説明を受けました。
さらにコンタクトができない眼になり、眼圧等の部分にも危険があるためおすすめできない、という事でした。
ICLを勧められる
そこで紹介されたのがICLでした。金額は跳ね上がるもののメリットが多い施術とのこと。
- 万が一の場合はレンズを取り出せる
- 視力がさらに悪くなった場合にレンズの交換ができる
という点が、まだ年齢的に若いので大変魅力的でした。
コンタクトアレルギーで結膜炎に悩まされていた私は、両親からの援助を受けてICL手術を受ける事に決めました。
すぐには受けられなかった
申し込み後は、レンズが届くまで約3か月程度かかりました。
ものによっては数週間で用意できる場合もあるようで、目の形や度数、乱視の有無などによって変わると説明されました。
手術当日のカウンセリング
手術前の1週間程度は、殺菌用の目薬を差す必要があります。コンタクトは前日までつけていても問題はないとのことでした。当日はメイク禁止です。
当日は手術時間の1時間程度早く病院に行き、そこでも何度か目薬を差して手術に向けて準備をしました。殺菌や点眼麻酔だったと思います。
手術室に呼ばれ、靴を脱いで、エプロンのような防護服、ヘアキャップ、イヤーカバーをつけて手術室に向かいました。
複数人が同じ時間帯で手術予約していたようで、ほぼ同時進行で同様の目薬を差している方がいました。
病院の方は慣れているので、声掛けなどはなく淡々と準備が進められている感覚でした。
ICL手術中の様子、痛み、感想
手術室はあまり大きくなく、真ん中に高めのベッド、その上にまぶしいライト、それを囲むように先生を含め6人程度がいらっしゃったと思います。
手術を受けることは初めてでしたが、先生は優しく”すぐに終わりますからね、緊張しないでください”と優しく声をかけてくださったのを覚えています。
手術は10分程で終了します。
麻酔のおかげで痛みはありませんが、ぐちゅぐちゅと眼球に触れられている感覚や、眼の中にレンズが押し込まれる感覚はありました。
また、ライトがとてもまぶしくまっすぐ前を見るのが大変です。
視界が何か液体で揺れるなか、目を器具によって開かれ続けている状況は若干の不快感がありました。
ただ、レンズが挿入された瞬間から視界が一気にクリアになるのは本当に感動的です。
手術後の状態、医師の対応、支給物、帰りの様子
手術終了後は、手術室の外に用意してある椅子でお茶を頂いて数十分休みました。
その後、視界に慣れてくると視界は完璧に良好になりました。
初めてコンタクトレンズをつけた時のような、もしくはそれを上回るような感動を覚えます。
検査を受け、目薬を3種類と防護用メガネをもらって帰宅します。
帰りは付き添いが必要かも?!
また、1時間に1度すべての目薬を差す必要ありました。とても忙しかった覚えがあります。しかし、最初に何か菌が目に入ってしまうのが最も怖いことなので、耐える必要があります。
帰宅時は父親に迎えに来てもらいましたが、血の涙が出ているとびっくりしていました。ですが、痛みはとくに感じていませんでした。
まだ視界に慣れていないため、できる限り付き添いを頼むのがベストかと思います。
また当日は就寝時も含めてメガネをかけ続けるよう指示があります。
手術後~1週間の状態
当日は少しの違和感や圧迫感のようなものを感じましたが、痛みはありませんでした。
手術翌日と1週間後に検診に行き、経過は順調であると言われました。眼も慣れてきて、裸眼で普通に生活できるようになりました。
なお、手術翌日まではメイク禁止、1週間はアイメイク禁止、1週間は洗髪禁止など、厳しい条件が続きます。シャワーを浴びられないので、冬場をおすすめします。
視力の結果
最終的には右0.01→1.5、左0.01→0.7です。
手術後しばらくは両眼とも1.5まで上がり、道路標識の文字がくっきりと読めました。
しかし、左眼のレンズのサイズが小さかったようで、レンズがだんだんと眼の中で回転してしまいました。
その結果、現在左目の視力は少し落ちています。
ICLはレーシックと違って視力回復後の視力低下が起こらないという話を聞きますが、私のようにレンズが合わず視力が低下する場合もあります。
左目: 施術前0.01→ 施術後0.7
左目は再手術に!
その後は検査の後、乱視が悪化したため2019年7月に左目の再手術を受けました。
しかし再手術後もレンズが回転して、結果は同じでした。
なので今は1サイズ大きいレンズを入れなおす再手術を検討しています。
ただし再手術をすることにはなりましたが、ICL手術前と比べるとかなり視界は良好です。
手術前は自宅ですらコンタクトや眼鏡が必須でしたが、現在は裸眼の状態で毎日過ごしています。
ICLを受けて良かった3つの理由(メリット面)
私はICLを受けて良かったと思っています。
良かった理由①
1つめの理由はとにかく快適に過ごせるという点。
もともと小学生のころから目が悪く、中学生からコンタクトが手放せなかったです。それに加えて、コンタクトアレルギーがあると言われ、ほぼ毎月巨大乳頭結膜炎を発症して目を真っ赤にしていました。
つけられるコンタクトレンズはソフトのワンデーのみで、それも結膜炎を発症しているときはドクターストップが出ていました。
毎日起きた瞬間に眼鏡を探したり、目を真っ赤にしてかゆみに耐えたり、嫌いな眼鏡をかけて出かけたりという様々なストレスから一気に開放されたのです。
良かった理由②
2つめの良かった理由はコスト面。
ICLは70-80万円と高額です。しかし、ほぼ毎月の診療費やコンタクトレンズの代金など出費も多かった事から、約10年程度で元が取れると計算出来ました。
コンタクト費用として定期的に出ていく金額が大きく削減出来ました。
良かった理由③
3つ目は災害が起きた際の不安が減ったこと。
もしも寝ているときに地震が起きたら…旅行先で被災したら…ということを考えた時に、裸眼であればすぐに動きだすこともできます。
コンタクトレンズがなくなる心配もしなくてよくなりました。
近い将来、どこかで被災する可能性があるなかで、大きな不安材料が減った事は十分なメリットだと思っています。
ICLのデメリット
ICLはメリットばかりではありません。
ICLが微妙だった点①
1つ目は生涯保障というのは必ず続くものではなかったということです。
私が施術を受けた神戸神奈川アイクリニックはメール等での連絡なく、突然倒産しました。
ホームページに倒産の案内と問い合わせ用のメールアドレスが掲載されているのみでした。
保障はどうなるのか、問い合わせをしましたがメールが返ってくる事はありませんでした。とても悲しく、無力感でいっぱいでした。
私は幸いな事に、再手術を受ける際に別の病院を紹介されていたため、親身に寄り添ってくれ、また技術もある先生と繋がりがありましたので、検診や再手術の相談はそちらでしています。
しかし、本来なら最初に払った80万円に含まれていたはずの検診費用や再手術費用も自腹となっています。
何の連絡もなく倒産されてショックでした。
このように倒産してしまう事はレアケースかと思いますが、気をつけたほうがいいと思います。
ICLが微妙だった点②
2つ目は、再手術が必要な可能性があること。
私の場合は測定した眼の中のサイズよりも実際のサイズが少し大きかったらしく、レンズがピッタリとはまらず動いて回転してしまっています。
これは今の技術では仕方がない事象のようです。眼の中の広さを正確に測ることはできない為、他の部分の測定値から計算するしかないようです。
人それぞれなので、私のようにその計算式から外れてします人がいてもおかしくないと言われてます。
ICLが微妙だった点③
3つ目は、夜に強い光源を見ると周りに円が出来てしまうことです。
これはよく言われているものですが、ICLを受けた人全員がなってしまう現象とのことです。
次第に慣れて気にならなくなりますが、夜間によく運転をする方はよく考えるべきかと思います。
検討中の方へのアドバイス
ICLは料金が高いですが、その分メリットはたくさんあります。視力だけでなく結膜炎など目の表面の病気で悩まれている方にはお勧めしたいです。
ただし、裸眼でも生活できる程度の近視であれば慎重に検討するのが良いと思います。
やはり目に負担はかかりますし、気分が悪くなる時も時々あります。
参考になりましたら幸いです。
まとめ
今回はICLで再手術を経験したK.T.さんの体験談を紹介しました。
運悪くK.T.さんは左目を再手術することになってしまいましたが、私が驚いたのは、それでもK.T.さんが「ICLをやってよかった」と語っていることです。
K.T.さんのように目の悩みを抱えている方にとって、ICLはそれほど魅力的な治療なのでしょう。
もちろんICLの再手術を避けるためにも、多くの症例数があって経験を積んでいるクリニックを選ぶことが大切です。
クリニックを選ぶ際は、費用だけでなく実績面にも注目しておきましょう。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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